2008 年 10 月 29 日

『こんちゅう稼業』と『虫けら様』

『こんちゅう稼業』『虫けら様』

『こんちゅう稼業』と『虫けら様』

古本屋であまりにも美しい絵の漫画をみつけて、ビニールで覆われていたので内容はまったくわからなかったけれど、こんなきれいな絵なら間違いでもいい!と思って2冊とも衝動買いした。
開けてみたら、中の絵はもっと素晴らしくて、ちょっと病的なほどに繊細で緻密な一コマ一コマに見とれてしまった。見とれている時間が長いので読み進むのが遅くなる素晴らしい本。

どちらも昆虫と人の世界の境界や生と死の境界がぐにゃりと崩壊したような世界観の短編集。怖くて不気味なんだけど、丁寧な絵と気の抜けたセリフなので読んでいてすごく優しい気持ちになってくるし、ちょっと笑える。
虫の生態を漫画にしたものにも考えさせられる。虫の世界を異文化として見てみると、凝り固まって縮こまった頭が溶けるよう。住むところが変われば生活と常識が変わる。文化人類学の勉強をしていた人が勉強をすすめるうちに興味の対象が昆虫に変わってしまうってこともあるのかもなあ。

宝ものが増えた感じですごく嬉しい。まだ『虫けら様』しか読んでいないので、もう一冊もたのしみ。

こんちゅう稼業』『虫けら様
著者:秋山亜由子
出版社:青林工藝舎
装幀:南信坊

カテゴリー:

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

このコメント欄の RSS フィード

コメントフォームは現在閉鎖中です。